意思決定支援を考える
- のぞみ行政書士事務所
- 8月20日
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更新日:10月15日

「私のことを、私を抜きに決めないで」という大切な言葉があります。2006年に国連で採択された障害者権利条約をつくる際に掲げられた言葉です。
成年後見業務における意思決定支援は、「代行決定」とは明確に区別されます。意思決定の中心に本人を置き、本人の自由な自己決定権が尊重されなければなりません。成年後見業務における身上保護と財産管理もこの理念のもとにあります。
意思決定の支援とは、意思形成と意思表明を支援する過程でもあります。そのために後見人等は、可能な限り本人とコミュニケーションをとり、意思表示しやすい環境を整え、信頼関係を醸成していくことが大切です。
また、日頃から本人と関わりをもつ介護従事者、医療・福祉関係者などと交わり、本人の選好や価値観を把握していくことも重要です。その日々の積み重ねのなかで、本人の意思を尊重した支援がなされていくのではないでしょうか。
障害があっても、高齢であっても、判断能力が不十分であっても、誰もが安心して共に暮らしていける社会にしていきたいものです。
